高田馬場で突発性難聴でお悩みの方へ|高田馬場はりきゅう院

 

 

 

突発性難聴とは何か|突然起こる“聴こえ”の障害

 

突発性難聴は、ある日突然、片耳の聴力が低下する疾患で、耳鳴りや耳閉感(耳が詰まった感じ)、場合によってはめまいを伴うこともあります。

医学的には「原因不明の急性感音難聴」に分類され、内耳(蝸牛)や聴神経の機能障害が関与すると考えられています。

発症からの時間が予後に大きく影響するため、早期対応が重要とされていますが、回復の経過には個人差があり、慢性化するケースも少なくありません。

 

 

 

発症メカニズム①|内耳循環障害と有毛細胞機能低下

 

内耳の蝸牛には、有毛細胞(hair cells)と呼ばれる感覚受容器が存在し、音の振動を電気信号へ変換する役割を担っています。

この有毛細胞は非常に酸素要求量が高く、微細な血流によって維持されています。

そのため、何らかの要因で内耳の微小循環(microcirculation)が障害されると、酸素供給不足に陥り、有毛細胞の機能低下や障害が起こります。

特に、血管収縮や血液粘稠度の上昇、ストレスによる交感神経優位の状態は、内耳血流を低下させる大きな要因となります。

この循環障害が突発的に起こることで、急激な聴力低下として発症すると考えられています。

 

 

 

発症メカニズム②|神経伝達異常と中枢可塑性

 

内耳からの信号は蝸牛神経を介して脳へ伝達されますが、入力信号が減少すると中枢神経系はその不足を補おうとし、神経活動の“ゲイン(感度)”を上げる方向に働きます。

この現象は神経可塑性(neuroplasticity)の一種であり、本来は適応反応ですが、過剰に働くと耳鳴りや音の歪みといった異常知覚につながります。

つまり突発性難聴は、単なる「聞こえにくさ」だけでなく、末梢(内耳)と中枢(脳)の両方の問題として捉える必要があります。

 

 

 

発症メカニズム③|自律神経とストレスの関与

 

自律神経は血流調整や内臓機能に大きく関わっています。

特に交感神経が過剰に働くと血管は収縮し、内耳への血流が低下します。

ストレスや過労、睡眠不足が続くことでこの状態が持続すると、内耳環境は不安定になり、発症リスクが高まります。

さらに、ストレスは視床下部―下垂体―副腎系(HPA軸)を活性化させ、コルチゾール分泌の増加を引き起こします。

これにより免疫機能や炎症反応にも影響が及び、内耳の微細環境に悪影響を与える可能性があります。

 

 

 

 

東洋医学的解釈|腎・肝・気血の失調

 

東洋医学では、耳は「腎」と深く関係し、「腎は耳に開竅する」とされています。腎精(じんせい)は生命活動の基盤であり、これが不足すると聴覚機能の低下や回復力の低下につながります。

また、ストレスによって「肝気鬱結(かんきうっけつ)」が起こると、気の巡りが滞り、血流障害(瘀血)や内耳への栄養供給不足が生じます。さらに脾の機能低下は気血の生成を妨げ、全身のエネルギー不足を引き起こします。

つまり突発性難聴は、

 

・腎虚(回復力低下)

・肝鬱(ストレスによる巡りの停滞)

・瘀血(血流障害)

 

が複合的に絡み合った状態と考えられます。

 

 

 

鍼灸のメカニズム①|内耳循環の改善

 

鍼灸は局所および全身の血流を改善する作用があります。

耳周囲のツボ(翳風・聴宮・耳門など)への刺激により、血管拡張と微小循環の改善が促され、内耳への酸素・栄養供給が向上します。

さらに首肩周囲の筋緊張を緩和することで、椎骨動脈系の血流も改善し、間接的に内耳環境を整えます。

 

 

 

 

鍼灸のメカニズム②|自律神経の調整

 

鍼刺激は求心性神経を介して中枢に作用し、交感神経の過剰な興奮を抑制します。

同時に副交感神経を優位に導くことで、血管拡張、心拍の安定、呼吸の深さの改善が起こります。

この自律神経の安定は、内耳の血流維持だけでなく、ストレス反応の軽減にも寄与し、回復しやすい環境を作ります。

 

 

 

 

鍼灸のメカニズム③|神経可塑性へのアプローチ

 

継続的な鍼灸刺激は、神経伝達物質(セロトニン、エンドルフィンなど)の分泌を調整し、中枢神経の過剰な興奮を抑制します。

これにより、異常なゲイン設定が徐々に正常化し、耳鳴りや聴覚過敏の軽減につながると考えられています。

 

 

 

なぜ一度では改善しにくいのか

 

突発性難聴は、内耳の細胞レベルの障害と神経系の変化が関与しているため、一度の施術で完全に回復させることは難しいケースが多いです。特に血流や自律神経は日常生活の影響を受けやすく、施術後に一時的に改善しても元に戻ることがあります。

 

 

 

【繰り返し施術の重要性|回復の“定着”】

 

継続的に鍼灸を行うことで、

 

・血流改善の持続

・自律神経の安定化

・回復力(自然治癒力)の向上

 

が徐々に定着していきます。

これは一時的な変化ではなく、「良い状態を身体に覚えさせる」プロセスであり、回復の質を高める上で非常に重要です。

 

 

 

【回復の経過|波を伴う改善】

 

突発性難聴の回復は直線的ではなく、日によって聞こえ方が変動する“波”を伴うことが多いです。

ここで施術をやめてしまうと、改善しかけた状態が安定せず、結果として長引く可能性があります。

 

 

 

 

【 症例 】

 

30代男性

 

1年前から片耳の突発性難聴発症。

病院でステロイド処方されるも改善せず、その後別の病院で漢方などの処方されるも改善なし。

別の鍼灸院で週2.3回の定期で3か月ほど通ったが、変化なかったため当院へ来院されました。

首肩コリやかみしめなどの耳周りの筋肉が固まっており、耳周りの血流循環の滞りと、聞こえないことによるストレスでの自律神経の乱れがあったので、その2つを中心に週2のペースで鍼灸施術をおこないました。

また、セルフケアとして耳周りのマッサージを毎日おこなっていただきました。


1~3回目 耳の変化なし。

4~6回目 波がでてきて、基本的に半分くらい戻っているように感じる。調子の良い日は元に戻ったと感じる日もある。

10回目 耳鼻科で検査受けたら元に戻っていた。耳のこもり感はまだ気になるので引き続き診ていく。最初と比べると調子の良い日が増えたので週2のペースから週1のペースへ変更し、診ていく。

20回目 完治したかも!とお話あり。難聴も耳のこもり感も耳鳴りも1週間なかったとのこと。


メンテナンスとして現在は2週間に1回のペースで通われています。

2週間に1回へ変更してすぐの時は、少し聞きずらさや、耳のこもり感を感じる日がたまにあったが、自身でマッサージしたら問題なくなっていたとのこと。
通われて3か月目のときには、波は落ち着き、元の状態へ戻ったと感じる日がほとんどでした。

 

 

60代 女性

1週間前から片耳が、低音のみ聞こえない。

5年前から繰り返し難聴になっていたが、今までは病院行かなくても気付いたら治っていた。

今回は、治らなそうと感じて病院でステロイド処方されるも改善せず、当院へ来院。


1回目 浮腫みやすい体質で、血流循環の滞りがあるので耳周りには電気鍼をおこない、身体はエネルギーを補い、より血流循環が良くなるように施術をおこないました。症状発症からまだ時間があまりたっていないので、良くも悪くも変化が出やすい期間ですので、次回は3日後に予約を取りしました。

2回目 前回鍼した翌日から耳のこもり感も、難聴もないとのこと。
波があるかもしれないので、メンテナンスとして次回は1週間後に予約を取りました。

3回目 耳のこもり感も、難聴もなかったとのこと。
波も問題なさそうなので、治療終了しました。


発症してから来院までの期間が短かったため、変化が早かったと感じます。

 

 

 

まとめ|多角的アプローチと継続が鍵

 

突発性難聴は、内耳循環障害、自律神経の乱れ、神経可塑性の変化など、複数の要因が絡み合って発症する疾患です。

鍼灸はこれらに対して、血流改善・神経調整・回復力の底上げという多角的なアプローチが可能です。

ただし重要なのは、一度の施術に期待しすぎず、継続的に身体を整えていくことです。

繰り返しの施術によって初めて、変化が“定着”し、安定した回復へとつながっていきます。

耳の不調は日常生活に大きな影響を与えます。だからこそ早めのケアと適切なアプローチが重要です。

「なかなか改善しない」「不安が続いている」という方は、一度お身体の状態を見直すきっかけとして、ぜひご相談ください。

 

 

 

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