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五感から整える東洋医学 : 耳
耳鳴り・難聴と腎の関係
1. 耳は「腎」とつながる感覚器
東洋医学では「耳は腎の竅(きょう)」とされ、耳と腎は深く結びついています。
腎は生命エネルギーの貯蔵庫であり、成長・発育・老化や生殖に関わる大切な臓腑です。
その腎の力が不足すると、耳鳴りや難聴といった耳の不調が現れると考えられています。
現代でも、加齢に伴う聴力の低下や、更年期に起こりやすい耳鳴りは「腎の衰え」として説明されます。
また、慢性的な疲労や睡眠不足、ストレスも腎を消耗し、耳の不快感を悪化させる要因となります。
2. 腎と耳の不調に出やすいサイン
耳のトラブルが出ているとき、次のような症状が一緒に出ていないでしょうか?
・ 耳鳴り、耳の詰まった感じ
・ 聴力の低下、音が聞き取りづらい
・ めまい、ふらつき
・ 腰や膝がだるい、痛む
・ 夜間の頻尿や冷え
・ 慢性的な疲労、気力の低下
これらは「腎虚(じんきょ)」と呼ばれる腎のエネルギー不足のサインです。
特に耳鳴りは、腎の力が弱ったときに起こりやすく、「セミの鳴き声のような音が聞こえる」という訴えは典型的です。

3. 鍼灸で耳と腎を整える
鍼灸では耳そのものだけでなく、腎を補い、全身のバランスを整える治療を行います。
代表的なツボには次のようなものがあります。
・ 腎兪(じんゆ) … 腰にあるツボ。腎のエネルギーを補い、耳鳴り・難聴の改善に用いられます。
・ 太谿(たいけい) … 足首の内側にあるツボ。腎を補い、冷えや疲れにも有効。
・ 聴宮(ちょうきゅう) … 耳の前にあるツボ。耳鳴りや聴力低下に直接作用します。
・ 三陰交(さんいんこう) … 下腿内側にあるツボ。腎を含む全身のバランスを整える。
お灸で温める治療を加えると、腎の力を養いながら血流を改善し、耳の不快感を和らげる効果が期待できます。
4. 日常生活でできる腎の養生
耳の不調を改善するには、腎を消耗しない生活習慣が欠かせません。
(1)冷えを避けて腎を守る
・ 腰・足首・お腹を冷やさない服装を心がける
・ 夜更かしをせず、十分な睡眠をとる
・ 冷たい飲み物は控え、温かいお茶やスープを中心に
(2)腎に良い食べ物をとる
・ 黒い食材(黒豆、黒ごま、ひじき、わかめ)
・ 山芋、くるみ、栗など滋養のある食材
・ ほどよく塩味のあるもの(腎は塩味を好むとされる)
・ アルコールや過剰な刺激物は控える
(3)ストレスをためない
・ 適度な運動(散歩や気功、ヨガ)で巡りを良くする
・ 深呼吸や瞑想でリラックスを心がける
・ 「聞きすぎない」ことも大切。耳を休める静かな時間を作る
5. まとめ
耳鳴りや難聴は、単なる耳のトラブルではなく「腎の力が不足しているサイン」と東洋医学では考えられます。
鍼灸で腎を補い、生活習慣を整えることで、耳の不快感をやわらげるだけでなく、体全体の活力を取り戻すことにつながります。
お悩みの方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
あなたに合った施術と体質改善のサポートを全力で行います。

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