季節を味方にするからだケア : 長夏

 

 

長夏(梅雨):脾を守ってむくみ対策 ~湿気に負けない軽やかな体へ~

 

 

1. 長夏とは?

 

東洋医学では、四季に「長夏(ちょうか)」という時期を加えます。

これは梅雨や真夏の湿気が多い季節を指し、6〜7月頃にあたります。この時期は「湿邪(しつじゃ)」と呼ばれる余分な水分の影響を強く受けます。湿邪は重く停滞する性質があり、体に溜まると巡りを妨げ、だるさやむくみ、胃腸の不調を引き起こします。

 

 

 

2. 脾の役割と湿気の影響

 

脾(ひ)は食べ物から栄養を吸収し、エネルギー(気)や血を作る大切な臓腑です。

また、体内の水分バランスの管理にも関わります。

湿気の多い時期は、脾の働きが弱まりやすく、以下のような症状が出やすくなります。

 

・ 体が重だるい

・ 足や顔のむくみ

・ 下痢や軟便

・ 食欲不振

・ めまい

・ やる気が出ない

 

これは、湿邪によって水分代謝が滞り、体に余分な水分が溜まってしまうためです。

 

 

 

 

 

 

3. 鍼灸で脾を助ける

鍼灸では、脾の働きを高め、水分代謝を促す施術を行います。

 

・ 足三里(あしさんり):胃腸の機能を高め、全身のエネルギーを補う

・ 陰陵泉(いんりょうせん):膝の内側。水分代謝を促し、むくみを改善

・ 三陰交(さんいんこう):足首内側。脾・腎・肝のバランスを整える

・ 中脘(ちゅうかん):お腹の中心。胃腸の働きを助け、消化を促進

 

施術後にお腹や腰を温めると、脾の働きがさらに活性化し、体が軽く感じやすくなります。

 

 

 

4. 梅雨時期の養生ポイント

湿邪から体を守るには、日常生活での工夫も重要です。

 

・ 温かい食事を心がける:冷たい飲み物や生ものは控えめに

・ 利尿作用のある食材を取り入れる:ハトムギ、とうもろこしのひげ茶、小豆など

・ 香りのある食材で巡りを促す:しそ、生姜、みょうが、ねぎ

・ 適度な運動で発汗を促す:散歩や軽いストレッチで湿気を体外に出す

・ 除湿機や換気で湿度を管理:室内の湿気対策も重要

・ 朝食は軽めに:脾を休ませつつ、温かい汁物で胃腸を目覚めさせる

 

 

 

5. まとめ

 

長夏(梅雨)は湿邪の影響で脾が弱まりやすく、むくみやだるさが出やすい季節です。

鍼灸は脾の機能を高め、水分代謝を促すことで、重だるさや胃腸の不調を改善します。

食事や運動、住環境の工夫で湿邪を追い払い、軽やかな体を保ちましょう。

湿気に負けず、梅雨の時期も快適に過ごすために、「脾を守る」意識をぜひ持ってみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

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