東洋医学コラム:五臓の「肺」〜呼吸と巡りの管理人〜

 

 

 

はじめに

 

東洋医学でいう「肺(はい)」は、西洋医学の肺と同じく呼吸の役割を持ちますが、それだけではありません。

肺は空気から得た「清い気」と、脾が作った「栄養の気」を混ぜ合わせ、全身に送り出す“気の配達係”でもあります。

さらに、体を守るバリア機能(衛気)や水分代謝にも深く関わります。イメージでいえば、肺は“呼吸と巡りの管理人”です。

 

 

 


 

 

 

肺の主な役割

 

1.呼吸で気を作る

肺は空気から「清気」を取り込み、脾が作った「穀気」と合わせて、全身のエネルギーとなる「宗気(そうき)」を生み出します。

 

2.気・血・水の流れをコントロール

肺は全身に気を巡らせ、同時に水分の上昇・下降を管理します。

 

3.体を守るバリア機能

肺は衛気をコントロールし、外からの寒さや風邪の侵入を防ぎます。免疫の働きに相当します。

 

 

 

肺が疲れているときのサイン

 

・ 風邪をひきやすい

・ 咳や痰が長引く

・ 声が弱くなる、息切れしやすい

・ 皮膚が乾燥しやすい

・ 鼻づまりや鼻水が続く

 

 

 

肺を元気にする生活習慣

 

1.食べもの

 - 白い食材(大根、百合根、梨、白きくらげ)は肺を潤す

    • はちみつやレンコンは咳を和らげる

    • 冷たいものの摂りすぎは肺の機能を弱める

 

2.生活リズム

    • 朝は新鮮な空気を深く吸い込む

    • 適度な運動で呼吸を深める

    • 乾燥した部屋では加湿を心がける

 

3.ツボ押し

    • 列缺(れっけつ):手首から親指側に指1.5本分上。咳や鼻の不調に

    • 中府(ちゅうふ):鎖骨下、肩の付け根よりやや内側。呼吸機能を助ける

 

 

 

 

 

 

季節と肺

 

肺は秋と関わりが深く、この時期は乾燥によって機能が弱りやすくなります。

のどや鼻の乾き、咳を防ぐために加湿や潤いのある食材を意識しましょう。

 

 

 

まとめ

 

肺は呼吸でエネルギーを作り、全身の巡りと免疫を管理する頼れる管理人です。

肺をいたわることで、風邪知らずで肌や呼吸も快適に保てます。

 

 

 

 

 

 

 

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