四十肩・五十肩と鍼灸 〜痛みと可動域の改善を目指して〜

 

 

年齢を重ねると、肩に突然の痛みや動かしづらさを感じるようになることがあります。

特に40代〜50代に多く見られる「四十肩」「五十肩」は、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩の関節を動かす筋肉や腱、関節包などに炎症が起こることで発症します。この肩の痛みと運動制限は日常生活にも大きな支障をきたし、長引くと着替えや洗髪、腕の上げ下げさえ困難になることもあります。

このような肩の不調に対して、鍼灸治療は西洋医学とは異なるアプローチで改善を目指す方法として注目されています。

 

 


 

 

東洋医学における「肩の痛み」の捉え方

東洋医学では、四十肩・五十肩のような慢性の痛みは「気血の滞り(瘀血)」や「寒湿の邪(冷えや湿気による影響)」によって生じると考えます。特に肩は「陽明大腸経」「少陽三焦経」「太陽小腸経」など多くの経絡が通る場所であり、気血の流れがスムーズでなくなると、その流れが滞って痛みや可動域制限として現れます。

また、加齢により肝や腎の機能が弱ると、「筋」や「骨」の栄養が不足し、関節周囲の組織が硬くなりやすくなるため、肩のトラブルも起きやすくなります。

 

 

鍼灸でのアプローチ

鍼灸治療では、炎症を抑えながら滞った気血の流れを整え、痛みを和らげることを目指します。急性期・慢性期それぞれに応じて施術内容を変えることが重要です。

 

◇ 急性期(痛みが強く動かせない時期)

・ 目的:炎症を鎮める、痛みを緩和する
・ 方法:局所に直接鍼をするのではなく、肘や手のツボ(例えば「合谷」「手三里」)などを使い、間接的に痛みの経絡を調整します。また、「冷え」が原因と考えられる場合は、お灸による温熱刺激を加えます。

 

◇ 慢性期(痛みは軽減するが可動域が狭い)

・ 目的:可動域の回復、筋の柔軟性を高める
・ 方法:肩周囲の筋肉(棘上筋、三角筋など)や関連する経絡上のツボ(肩髃、肩貞、天宗など)に鍼や電気鍼を施し、血流改善を図ります。運動療法と組み合わせることで、より効果的な回復を期待できます。

 

 

 

 

鍼灸が選ばれる理由

1.薬に頼らない治療

痛み止めやステロイド注射のような薬剤に抵抗のある方でも安心して受けられます。副作用が少なく、身体の自己回復力を高めるのが特徴です。

 

2.個別の体質に対応できる

鍼灸はその人の体質や生活習慣、冷えやストレスの状態に合わせた施術が可能です。肩の痛みの原因が同じでも、人によってアプローチを変えることで、より根本的な改善を図れます。

 

3.再発予防にも有効

肩こりや姿勢の悪さ、内臓の不調が肩に影響していることもあります。定期的に鍼灸を受けることで、そうした原因のケアにもつながり、再発を防ぐ手助けになります。

 

 

おわりに

四十肩・五十肩は自然に治ることもありますが、放っておくと関節が固まり、回復に長い時間を要する場合もあります。

早期に鍼灸による適切なケアを行うことで、痛みの軽減や動きの回復を早めることができます。

肩の不調でお困りの方は、ぜひ一度、東洋医学の力を試してみてください。

 

 

 

 

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