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便秘に悩むあなたへ:東洋医学と鍼灸の視点からのアプローチ

便秘は、現代人にとって非常に身近な不調の一つです。
厚生労働省の調査によれば、日本人女性の約2人に1人が便秘の自覚があり、男性でも年齢とともに増加する傾向があります。
薬や食事で改善を図っても、根本的な改善に至らないことも少なくありません。そんな中、東洋医学、特に鍼灸治療が注目を集めています。
便秘とは?
西洋医学において便秘は、「排便が週に3回未満である状態」や、「排便時に強くいきまないと出ない」「残便感がある」「硬い便が出る」などが挙げられます。原因としては、水分不足や食物繊維の不足、運動不足、ストレス、加齢、ホルモンバランスの乱れ、薬の副作用など多岐にわたります。
しかしながら、東洋医学では便秘を単なる腸の問題としてだけでなく、体全体のバランスの崩れと捉えます。
東洋医学における便秘の捉え方
東洋医学では「気(エネルギー)・血(けつ=血液)・津液(しんえき=体の潤い)」の巡りが悪くなることで、便秘が起こると考えます。主に次のようなタイプに分類されます。
1. 気虚タイプ(エネルギー不足型)
疲れやすく、食欲がない、便意はあるのに力が出ず出にくいというタイプ。胃腸の働きが弱く、運搬・排出の力が不足しています。
2. 気滞タイプ(ストレス型)
イライラしやすく、ガスが溜まりやすい、便がウサギの糞のようにコロコロしているという人に多いタイプ。ストレスや緊張で気の巡りが滞り、腸の動きが鈍ってしまいます。
3. 陰虚タイプ(体の潤い不足型)
便が硬く、乾燥している、肌や唇も乾きやすいというタイプ。潤い不足で腸内も乾燥し、便が出にくくなります。
4. 寒湿タイプ(冷えと水分停滞型)
お腹や手足が冷えやすい、軟便や下痢と便秘を繰り返す、という特徴があります。冷えによって腸の働きが弱まり、水分代謝も悪化しています。
このように、便秘の原因は体質によってさまざまであり、一人ひとりに合ったアプローチが必要です。
鍼灸による便秘へのアプローチ
鍼灸治療では、体全体のバランスを整えながら、便秘の根本的な原因にアプローチしていきます。例えば、次のようなツボを使います。
・ 天枢(てんすう):おへその両脇にあるツボで、腸の動きを活性化させます。
・ 大巨(だいこ):天枢のさらに外側にあるツボで、排便を促進します。
・ 足三里(あしさんり):胃腸の働きを助ける代表的なツボです。
・ 神門(しんもん)や内関(ないかん):ストレスを和らげ、自律神経のバランスを整える効果があります。
さらに、腹部にお灸を使うことで冷えを改善し、腸の血流を促すことも効果的です。
鍼灸の利点と持続性
鍼灸は薬のように副作用が少なく、自然な形で体を整えることができるのが大きな魅力です。
また、便秘だけでなく、睡眠の質の改善や冷え、肌荒れ、疲れやすさなど「体全体の不調」も同時にケアできるのが東洋医学の特長です。
特に慢性化している便秘は、数回の治療だけで劇的に改善することは少ないかもしれません。
しかし継続的に治療を行うことで、腸内環境や体質そのものが整い、再発しにくい状態へと導いていくことができます。
日常生活でのアドバイスもセットで
鍼灸治療と並行して、生活習慣の見直しも重要です。例えば、次のようなポイントに気をつけましょう。
・ 水分をしっかりとる(特に白湯がおすすめ)
・ 食物繊維を摂るだけでなく、発酵食品や良質な油も取り入れる
・ 軽い運動やストレッチを習慣にする
・ 決まった時間にトイレに座る習慣をつける
・ スマホや読書をしながらの排便を避け、排便に集中する
鍼灸院では、これらのアドバイスも含めた「体質改善」のサポートが可能です。
まとめ
便秘は体の内側からの「助けて」のサインかもしれません。
薬やサプリだけで改善しない方は、東洋医学の視点から自分の体を見直してみるのも一つの手です。
鍼灸治療は、便秘の根本原因にアプローチし、体全体の巡りを整えることで自然な排便を促していきます。
「出ない」の悩みは、「整える」ことで変わっていきます。どうぞお気軽にご相談ください。
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