寝汗が気になるあなたへ ― 東洋医学と鍼灸から見る“夜の不調”

 

「最近、夜中に汗をかいて目が覚める…」
「エアコンもつけているのに寝汗がひどい」
そんなお悩みを抱えていませんか?

寝汗は、ただの体温調整だけでなく、**身体の内側からの“サイン”**であることもあります。
特に、「原因がよくわからない寝汗」が続く場合は、身体のバランスが崩れている可能性があります。

西洋医学では異常が見つからない場合でも、東洋医学では「寝汗=内臓の働きの乱れ」や「気・血・陰の不足」といった見方をします。
今回は、鍼灸の視点から「寝汗の原因とそのケア」について解説いたします。

 

 


 

 

寝汗とは?正常と異常の境目

まず前提として、寝汗は誰にでも起こる自然な現象です。
睡眠中は自律神経が副交感神経優位(リラックス状態)になり、体温が下がる過程で軽く汗をかくのは正常です。

ただし、次のような場合は「異常な寝汗」と考えるべきです:

・ 就寝中にびっしょり汗をかいて何度も目が覚める

・ 体調不良や倦怠感が伴う

・ 夏以外の季節でも寝汗が頻繁に出る

・ 寝汗の後、冷えて寒気を感じる

このような状態が続く場合、体のバランスや内臓の働きに何らかの乱れがある可能性があるため、ケアが必要です。

 

 

東洋医学で見る「寝汗」の原因とは?

東洋医学では寝汗は、「陰虚(いんきょ)」または「気虚(ききょ)」という身体のエネルギーや水分・血液の不足によって起こるとされています。

よく見られるタイプは以下の3つ:

 

① 陰虚(いんきょ):体内の潤い不足タイプ

  • よくある症状:寝汗、のぼせ、口の乾き、ほてり、手足の熱感

  • 原因:ストレスや過労によって「腎陰」が消耗される

  • 対策:身体を潤す食材(白きくらげ、豆腐、れんこんなど)と共に、鍼灸で「腎・肝」の調整

 

② 気虚(ききょ):エネルギー不足タイプ

  • よくある症状:疲れやすい、日中も汗をかきやすい、食欲不振

  • 原因:胃腸の弱り、過労、睡眠不足

  • 対策:脾・肺を補うツボを刺激して「気」の巡りを活性化(例:足三里・中脘・肺兪)

 

③ 心熱(しんねつ):ストレスによる心の過熱

  • よくある症状:動悸、不眠、夢が多い、寝汗

  • 原因:精神的ストレス・情緒の乱れ

  • 対策:心を鎮めるツボ(神門・心兪など)を用いて、自律神経を整える

 

 

 

 

鍼灸でのアプローチ方法

鍼灸では、個々の体質に応じたツボを選び、身体のバランスを整えます。

寝汗の根本原因に対して、次のような施術を行うことが一般的です:

 

 

ツボ名 働き
太谿(たいけい) 腎の陰を補い、体を潤す
三陰交(さんいんこう) 陰を補い、ホルモンバランス調整にも効果
足三里(あしさんり) 気を補い、胃腸を元気にする万能のツボ
神門(しんもん) 心の熱を鎮め、不眠や不安にも効果的

 

 

日常でできる寝汗対策

・ 寝る直前のスマホ・カフェインを控える

・ 入浴はぬるめのお湯で副交感神経を刺激

・ 暴飲暴食・深夜の食事を避けて胃腸を労わる

・ 食材での体質改善(白ごま、百合根、豆腐、ハトムギなど)も有効です

 

 

まとめ:寝汗は“身体からのメッセージ”

寝汗は、決して「ただの汗」ではなく、体が発する“バランスの崩れ”のサインです。
西洋医学で異常が見つからなくても、東洋医学ではしっかりとその原因を見立て、整える手段があります。

「寝汗が続いてつらい」「眠りの質が悪くて疲れが取れない」
そんな方は、ぜひ一度、東洋医学の視点で身体を見つめ直してみてください。
当院では、お一人おひとりの体質や生活背景を丁寧に伺いながら、根本から整える鍼灸施術を行っております。

 

 

高田馬場で、心と身体をととのえる鍼灸院として、皆さまのお越しをお待ちしております。

 

 

 

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