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ツボとは?

〜鍼灸で使われる“経穴”の基本と魅力〜
「ツボに鍼を刺すと、体が整う」
「お灸をすえる場所はツボで決まっている」
こんなふうに、私たちは当たり前のように“ツボ”という言葉を使いますが、改めて「ツボとは何か」と問われると、なかなか説明が難しいかもしれません。
今回は、鍼灸に欠かせない“ツボ(経穴)”についての基本と、その働きの魅力をわかりやすくお伝えします。
◆ ツボとは何か?東洋医学での考え方
ツボは、正式には「経穴(けいけつ)」と呼ばれます。
これは、体をめぐる「気(エネルギー)」や「血(けつ=栄養)」の通り道である“経絡(けいらく)”上に存在するポイントのことです。
東洋医学では、人間の体には12の主な経絡が流れており、それぞれが五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎など)と深くつながっています。
この経絡の上に点在する重要な場所が「ツボ」です。
たとえば、「合谷(ごうこく)」というツボは手にありますが、顔や頭の症状にも効果があるとされます。これは、手の経絡が頭部とつながっているからです。
つまり、ツボは単なる“押す場所”ではなく、体内の気血の流れとつながった“反応点”であり、体の状態を反映し、また整えるための入り口でもあるのです。
◆ ツボにはどんな種類があるの?
現在、WHO(世界保健機関)により定められているツボは、約361ヶ所。
これらはすべて、経絡の流れに沿って配置されており、それぞれに名前・位置・作用が決まっています。
たとえば:
・ 足三里(あしさんり):胃腸の不調や疲労回復に
・ 太衝(たいしょう):イライラや自律神経の乱れに
・ 三陰交(さんいんこう):女性の体調を整える“婦人のツボ”
など、ツボごとに“得意分野”があると言ってもいいでしょう。
また、東洋医学では「反応が出ているツボは、少し触れただけでも痛みや硬さがある」とも言われ、
その日の体調によって“効くツボ”が変わるという柔軟な考え方も特徴的です。
◆ 鍼灸では、ツボにどうアプローチするの?
鍼灸では、症状や体質、体の状態を見極めたうえで、最も効果的なツボを選び、そこに鍼を刺したり、お灸で温めたりします。
この刺激が経絡に作用し、滞った「気・血」の流れを整え、体の機能を回復させると考えられています。
たとえば:
・ 肩こり → 肩周辺のツボだけでなく、手や脚にある関連ツボも使う
・ 不眠 → 頭や手足のツボを組み合わせて、全身の巡りと自律神経を整える
・ 生理痛 → 下腹部のツボ+足首付近のツボで血流改善
といったように、「症状のある場所」だけでなく、体全体を見てツボを選ぶのが鍼灸の特徴です。
◆ なぜツボを刺激すると良くなるの?
ツボに刺激を加えると、体にはさまざまな変化が起こります。
・ 自律神経の調整
・ 血流の改善
・ 筋肉の緊張緩和
・ 内臓機能の活性化
・ 脳内ホルモン(エンドルフィン等)の分泌促進
これらの作用により、体が自然に回復しやすい状態に整うとされているのです。
また、ツボの周囲には毛細血管や神経の集まりが多く、非常に反応が出やすいポイントでもあります。
そのため、適切なツボへの刺激は、少ない力でも深い効果を生む可能性があるのです。
◆ ツボはセルフケアにも使える
実は、ツボは自分でも活用できます。
たとえば、こんな場面で:
・ 頭痛 → 合谷を手で3秒ずつゆっくり押す
・ 胃もたれ → 足三里にカイロを貼って温める
・ 生理前のイライラ → 太衝を押しながら深呼吸
もちろん、専門家の施術には及びませんが、ツボの刺激は日々の不調を整えるセルフケアとしても有効です。
当院では、ご希望に応じて自宅でできるお灸やセルフツボ押しの方法もご案内しています。
◆ まとめ:ツボは体の「声」を聴く場所
「最近、疲れが抜けにくい」
「なんとなく調子が悪い」
そんなとき、ツボはあなたの体が発している**“小さなサイン”を受け取るセンサーのような存在**です。
ツボを通じて体に耳を傾け、整えることは、薬や機械に頼らないやさしい健康法です。
鍼灸は、そんなツボの力を最大限に活かす伝統的な知恵。
あなたも、自分の体に寄り添う“ツボの世界”に、ぜひ一度触れてみてください。

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