東洋医学コラム:五臓の「心」〜体と心を温める太陽〜

 

 

 

はじめに

 

東洋医学でいう「心(しん)」は、西洋医学でいう心臓と同じく血液を全身に送るポンプの役割を担っています。

ですが、それだけではありません。

心は「神(しん)」と呼ばれる精神活動の中心でもあり、思考、感情、記憶、意識など、人の心の働き全般を司る存在です。つまり、心臓+精神の中枢という、非常に重要なポジションにいます。

イメージでいえば、心は体全体を照らす「太陽」。

血を巡らせることで温もりと栄養を与え、精神を安定させることで日常を明るく保っています。

 

 

 


 

 

 

心の主な役割

 

1.血を巡らせるポンプ

心は全身に血液を送り届けることで、体のすみずみまで酸素や栄養を届けます。血が十分に巡っていると顔色はつややかで、手足も温かくなります。

 

2.精神の司令塔

東洋医学では「心は神を蔵す」といわれます。ここでいう「神」は精神や意識のこと。心が安定していると気持ちは穏やかで集中力も高まりますが、乱れると不安や不眠、動悸などが出やすくなります。

 

3.顔や舌に現れるサイン

心の状態は顔色や舌の色に現れます。心が元気なら顔は血色が良く、舌もピンク色で潤っています。逆に心が弱ると顔色が青白くなり、舌が淡く乾燥します。

 

 

 

 

 

 

心が疲れているときのサイン

 

・ 動悸や息切れがする

・ 不安や緊張で眠れない

・ 顔色が悪く、冷えやすい

・ 集中力が続かない

・ 舌が赤く乾いている、または淡くて元気がない

 

 

 

心を元気にする生活習慣

 

1.食べもの

 - 血を補う:なつめ、黒豆、レバー、ほうれん草

  ・ 心を落ち着かせる:小麦、百合根、きくらげ

  ・ カフェインやアルコールは取りすぎると心を刺激しすぎるので控えめに

 

2.生活リズム 

 - 夜はしっかり休む。特に午後11時〜午前1時は心を休める大切な時間

  ・ 適度な運動や深呼吸で血の巡りを促す

 

3.ツボ押し

 - 神門(しんもん):手首の小指側のしわの上。心を落ち着け、安眠を助ける

  ・ 内関(ないかん):手首の内側のしわから指3本分ひじ寄り。緊張や動悸に効果的

 

 

 

季節と心

 

夏は心と深く関係します。

暑さで汗をかくと、体内の水分とともに「心」のエネルギーも消耗しやすくなります。顔のほてりや動悸、寝苦しさが増えるのはこのためです。夏野菜(きゅうり、トマト、スイカなど)で体を冷まし、心を守りましょう。

 

 

 

まとめ

 

心は血の巡りと精神の安定、両方を支える大切な存在です。心が元気だと顔色が明るく、気持ちも前向きになります。

逆に疲れてしまうと、不安や不眠、冷えなど、心と体の両方に影響が出ます。早寝や深呼吸、バランスの良い食事で、体と心の太陽をしっかり輝かせましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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