「肘の内側が痛い」「物を持つとズキッとする」「タオルを絞る動きで痛む」
――それは“ゴルフ肘”かもしれません。
正式には「内側上顆炎(ないそくじょうかえん)」と呼ばれる症状で、肘の内側に炎症が起きている状態です。
名前に“ゴルフ”とついていますが、ゴルファーだけの症状ではありません。
デスクワーク、スマホ操作、料理、育児、重い荷物を持つ仕事など、日常生活の繰り返し動作でも発症します。
なぜ肘の内側が痛くなるのか
肘の内側には、手首や指を曲げる筋肉の腱が集まっています。
物を握る、持ち上げる、ひねるといった動作を繰り返すことで、これらの腱に負担がかかります。
負担が蓄積すると、腱の付着部に小さな損傷が起き、炎症や変性が進みます。これがゴルフ肘の正体です。
特に多い動作は:
・強く握る
・手首を内側に曲げる
・前腕をひねる
ゴルフではスイング時の衝撃、日常ではパソコンのタイピングやマウス操作も原因になります。

放っておくとどうなる?
初期は「動かしたときだけ痛い」程度ですが、進行すると
・何もしていなくても痛む
・ペットボトルが開けられない
・洗濯物を干すのがつらい
といった状態になります。
さらに無理を続けると慢性化し、治るまでに数ヶ月かかることもあります。
痛みの本当の原因は“肘だけ”ではない
実は、ゴルフ肘の多くは“肘だけの問題”ではありません。
・肩の動きが悪い
・手首が硬い
・猫背で姿勢が悪い
・首肩が緊張している
これらがあると、肘に余計な負担が集中します。
つまり、肘は「結果として痛みが出ている場所」であり、本当の原因は上半身全体のバランスにあることが多いのです。

鍼灸でできるアプローチ
鍼灸では、炎症部位へのアプローチと同時に、負担の原因となっている筋肉バランスを整えます。
① 前腕の過緊張をゆるめる
② 肩・首の可動域を改善する
③ 血流を促進し回復を早める
鍼刺激は筋肉の深部まで届き、硬くなった筋繊維を直接ゆるめることができます。
血流が改善すると、損傷した組織の修復が促進されます。
また、慢性的な炎症には局所だけでなく、自律神経の調整も重要です。
自律神経が乱れていると回復力が低下します。全身のバランスを整えることで、治りやすい体の状態を作っていきます。
自分でできるケア
・無理な動作を控える
・アイシング(炎症が強い場合)
・前腕ストレッチ
・姿勢の改善
ただし、痛みが強いときは無理に伸ばさないことが大切です。
早めの対応が回復を早める
「そのうち治るだろう」と我慢して悪化するケースは少なくありません。
早期にケアを始めることで、回復期間は大きく変わります。
ゴルフ肘は、正しく整えれば改善が期待できる症状です。
・肘の内側が痛む
・握力が落ちた気がする
・動作時に違和感がある
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
肘だけでなく、体全体のバランスを見ながら施術を行います。痛みを我慢せず、早めのケアで快適な日常を取り戻しましょう。

