お知らせ & コラム NEWS / COLUMN
月経不順と鍼灸 ― からだのリズムを整える東洋医学的アプローチ

女性にとって月経は、心身のバロメーターともいえる大切なサイクルです。
しかし、忙しい生活やストレス、冷えなどの影響で、周期が乱れたり、経血量や痛みが変化したりと、月経不順に悩む方は少なくありません。
鍼灸は、そんな体のリズムの乱れを「全体のバランス」から整えることを得意としています。
月経不順とは
月経周期は通常25〜38日が目安ですが、これより短くなったり長くなったりする状態を「月経不順」と呼びます。
また、出血量が極端に多い・少ない、月経期間が短い・長いなども不順の一種です。
西洋医学的には、ホルモン分泌の異常、ストレス、急激な体重変化、冷え、過労などが原因とされます。
一方、東洋医学では「気・血・水(き・けつ・すい)」の巡りの乱れ、そして「肝・脾・腎」の働きのアンバランスが深く関わると考えます。
東洋医学でみる月経リズム
東洋医学では、月経は「血(けつ)」の流れがスムーズであってこそ安定すると考えます。
血を貯蔵し、気の流れを司る「肝(かん)」、栄養を運び血をつくる「脾(ひ)」、生命力を蓄える「腎(じん)」の3つの臓腑が特に重要です。
-
肝の乱れ:ストレスや感情の抑圧により気血が滞り、月経周期が乱れる・経血が塊になるなどの症状。
-
脾の弱り:食生活の乱れや疲労により血を生み出す力が低下し、月経量が少なくなる・遅れる。
-
腎の弱り:冷えや加齢、過労によって生命エネルギーが不足し、無月経や周期の延長が起こる。
このように、月経不順の背景には単なるホルモンの問題だけでなく、「体質とバランス」の崩れがあるのです。
鍼灸によるアプローチ
鍼灸治療では、月経不順の根本にある「気血の巡り」や「自律神経の乱れ」を整えていきます。
具体的には、
-
三陰交(さんいんこう):足の内側にあるツボで、婦人科系の調整に欠かせません。ホルモンバランスや血流を整えます。
-
関元(かんげん)・気海(きかい):おへそ下のツボで、子宮周辺の血流を促し冷えを改善します。
-
太衝(たいしょう):足の甲のツボで、肝の気の流れを整え、ストレスによる月経の乱れを緩和します。
鍼やお灸を使い、全身のバランスを整えながら、下腹部の冷えや骨盤内の血流を促進。
結果的にホルモン分泌が安定し、自然な月経リズムを取り戻すサポートになります。
ストレスと月経不順の関係
現代女性の月経不順の多くに「ストレス」が関係しています。
ストレスが続くと、自律神経やホルモンバランスを司る視床下部の働きが乱れ、排卵がスムーズに行われなくなります。
鍼灸は、自律神経に直接作用して交感神経・副交感神経のバランスを整えるため、心身の緊張をやわらげる効果があります。
施術中に「ふわっと体が緩む」「深い呼吸ができるようになった」と感じる方が多いのはそのためです。
心身のリラックスがホルモンの安定につながり、結果として月経リズムも自然に整っていくことが期待できます。
養生(セルフケア)のポイント
鍼灸治療とあわせて、日常生活でできるセルフケアも大切です。
-
冷えを防ぐ
下半身を冷やさないようにし、腹部を温める工夫を。冷たい飲食や薄着は控えましょう。 -
バランスのよい食事
鉄分やたんぱく質をしっかりとり、血を養う食事を意識します。 -
ストレスをためない
深呼吸や軽い運動、趣味の時間などで心をゆるめる習慣を。 -
睡眠のリズムを整える
夜更かしを避け、ホルモン分泌のゴールデンタイム(22〜2時)はしっかり休息を。
まとめ
月経不順は、体の「乱れ」を知らせる大切なサインです。
無理に薬で周期を合わせるだけでなく、鍼灸で体の根本的なバランスを整えることで、自然なリズムを取り戻すことができます。
「なんとなく周期がバラバラ」「生理が来るとつらい」
そんなときこそ、鍼灸で体と心の巡りを整えてみてください。
内側から整う感覚が、きっとあなたの毎日を軽やかにしてくれるはずです。
ご予約はこちらから
\相談だけでも大丈夫ですのでお気軽に/
はじめての方も安心の返金保証制度をご用意しております。
たった一度のご来院でも、我々の専門知識と確かな技術で
お客様のお悩みの症状に対する概念を、きっと変えられると思ってます。
是非一度お気軽にご相談ください。
