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不妊症と鍼灸 〜体の内側から「妊娠力」を整える〜

現代では、不妊治療を受けるご夫婦が増えています。
医学の進歩により体外受精などの方法が広がる一方で、「冷え」「ホルモンバランスの乱れ」「自律神経の不調」など、体の内側からのケアの必要性も注目されています。
鍼灸は、西洋医学の治療と並行して“妊娠しやすい体づくり”をサポートできる東洋医学的アプローチです。
東洋医学でみる不妊の原因
東洋医学では、「気・血・水(き・けつ・すい)」の巡りと「五臓六腑」のバランスが生命活動を支える基本とされています。
不妊症に関係が深いのは「腎(じん)」「肝(かん)」「脾(ひ)」の働きです。
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腎の虚(じんのきょ)
腎は「生命の根」とされ、成長・生殖・ホルモンの源を司ります。腎の力が弱まると、月経不順や排卵障害、卵子の質低下などが起こりやすくなります。
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肝の滞り(かんのたい)
肝は「気の流れ」をコントロールする臓。ストレスや緊張が続くと気が滞り、ホルモン分泌のリズムが乱れたり、月経痛・無排卵の原因にもつながります。
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脾の弱り(ひのよわり)
脾は消化吸収を司り、血を生み出す源。脾の働きが弱いと、冷えや貧血傾向、子宮への栄養供給不足を招くとされています。
このように、東洋医学では単に「妊娠できない」ことを問題とするのではなく、体のバランスやエネルギーの流れが乱れていないかを重視します。
鍼灸で整える「妊娠しやすい体」
鍼灸では、体全体のバランスを整えることで妊娠力を高めます。具体的には以下のような効果が期待されます。
① 血流改善で子宮・卵巣の環境を整える
鍼でツボを刺激することで自律神経が整い、血流が改善します。
子宮や卵巣への血流が増えると、子宮内膜が厚くなり、着床しやすい環境が整います。
② 自律神経のバランスを整える
ストレスや過緊張によって交感神経が優位になると、ホルモン分泌に影響します。
鍼灸で副交感神経を優位にすることで、ホルモンバランスを整え、リラックス状態を促します。
③ 冷えの改善
下腹部や手足の冷えは、血行不良や代謝低下のサイン。
温灸や鍼で血の巡りを高め、体の芯から温まることで、子宮・卵巣の働きを助けます。
④ 月経周期の調整
鍼灸によってホルモンの分泌リズムが整うと、月経周期が安定し、排卵時期も明確になりやすくなります。
よく使われるツボ
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関元(かんげん)・気海(きかい) … 子宮や卵巣の働きを高める。
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三陰交(さんいんこう) … ホルモンバランスを整え、冷えを改善。
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太谿(たいけい) … 腎の働きを助け、生命力を高める。
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足三里(あしさんり) … 体力や免疫を高め、体の基礎を整える。
これらのツボを中心に、体調や月経周期に合わせた施術が行われます。
西洋医学との併用でさらに効果的に
近年では、体外受精(IVF)や人工授精(AIH)と鍼灸を併用する方も増えています。
鍼灸による血流改善やホルモン調整効果が、卵子や子宮内膜の状態を良好に保ち、妊娠率の向上につながるという研究報告もあります。
また、不妊治療のストレスをやわらげる効果も大きく、治療を続ける上での心身のサポートとしても活用されています。
鍼灸による「こころとからだ」の調和
妊活中は、結果が出ない不安や焦り、治療へのプレッシャーなど、精神的な負担も大きい時期です。
鍼灸では、身体だけでなく心の緊張をゆるめることで、自然と体が「受け入れやすい状態」に変化していきます。
リラックスすると呼吸が深くなり、血流も安定します。体と心の両面から整えることで、妊娠への準備が自然に整っていくのです。
まとめ
不妊症の背景には、冷えやホルモンの乱れ、ストレスなど、さまざまな要因が絡み合っています。
鍼灸は、こうした体の内側からの乱れを整え、自然な妊娠力を引き出すサポートを行う治療法です。
西洋医学的な治療と併用しながら、自分の体のリズムを整えるケアとして鍼灸を取り入れることで、妊活に前向きな変化を感じる方も多くいます。
焦らず、少しずつ体を整え、「妊娠しやすい体」を育てていくことが、未来の大きな一歩につながります。
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