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便秘と鍼灸 ― 「出ない」のは体のサイン

毎日スッキリ出ない、何日も出ない、出ても残便感がある…。
こうした便秘の悩みは、多くの人が抱えています。
薬を飲んでも一時的な効果しかなく、体のリズムが崩れるとすぐに戻ってしまう、という声もよく聞かれます。
東洋医学では、便秘を「体の巡りの乱れ」として捉え、体質や生活習慣に合わせた根本的な改善を目指します。
東洋医学でみる便秘の原因
東洋医学では、便秘の原因を大きく4つに分けて考えます。
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気滞(きたい)タイプ
ストレスや緊張などで「気(エネルギー)」の流れが滞ると、腸の動きも鈍くなります。お腹が張る、ガスが溜まりやすい、ため息が多い人に多いタイプです。 -
血虚(けっきょ)タイプ
血(けつ)が不足して腸が潤わなくなるタイプ。女性に多く、出産やダイエット、慢性的な疲労で起こりやすいです。便がコロコロしていて硬く、出すのに力が要ります。 -
熱結(ねっけつ)タイプ
体に熱がこもり、腸内の水分が減って便が乾燥するタイプ。便が硬く、口が渇いたり、顔が赤くほてる人に見られます。辛いものやアルコールの摂りすぎも原因になります。 -
気虚(ききょ)タイプ
体のエネルギーが不足して腸のぜん動が弱まり、出したくても出せないタイプ。年配の方や、慢性的に疲れている人に多く見られます。
このように便秘といっても、原因や体質は人それぞれ。
東洋医学では「どこに滞りがあるのか」「どの力が足りないのか」を見極め、体全体のバランスを整えることで自然な排便を促します。
鍼灸でできるアプローチ
鍼灸では、腸の働きを整え、血流と自律神経のバランスを改善することで便秘の改善を目指します。
代表的なツボとしては以下のものがあります。
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天枢(てんすう):おへその両脇にあるツボで、腸の動きを整える代表的なポイント。
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大巨(だいこ):下腹部にあり、便秘の治療によく使われるツボ。
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足三里(あしさんり):胃腸全体の働きを高め、体のエネルギーを補うツボ。
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合谷(ごうこく):ストレスで滞った気の流れをスムーズにし、リラックスを促すツボ。
鍼をすることで血流が良くなり、腸の動きが活発になります。
また、自律神経のうち「副交感神経(リラックスの神経)」が優位になるため、腸の自然なぜん動運動をサポートしてくれるのです。
便秘薬のように「出させる」強い刺激ではなく、「出やすい体に戻す」やさしいアプローチが鍼灸の特徴です。
自律神経と腸の深い関係
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、自律神経と密接に関係しています。
ストレスで緊張が続くと交感神経が優位になり、腸の動きが止まってしまいます。
逆にリラックスして副交感神経が働くと、腸はゆっくりと動き始めます。
鍼灸治療にはこの自律神経の切り替えを助ける働きがあり、リラックスした状態をつくり出すことで腸の自然なリズムを取り戻していきます。
実際に治療中に「お腹がぐるぐる動き出した」「途中で眠ってしまった」という方も多くいらっしゃいます。
日常生活でのケア
便秘を改善するには、鍼灸とあわせて生活習慣の見直しも大切です。
・朝起きたら常温の水をコップ1杯飲む
・冷たい飲み物を控え、体を冷やさない
・食物繊維と発酵食品を意識して摂る
・軽い運動やストレッチで腸の動きを促す
・ストレスをためず、深呼吸を意識する
体を「冷やさず・緩める」ことがポイントです。
最後に
便秘は単なる排便トラブルではなく、体の内側の巡りが滞っているサインです。
鍼灸では、腸だけでなく全身のバランスを整えることで、自然に「出せる」体を取り戻すお手伝いをします。
お腹の張りや便秘が続く方、薬に頼りたくない方は、ぜひ一度鍼灸を試してみてください。
当院では体質を丁寧に見極め、一人ひとりに合わせた施術で腸から元気を引き出します。
「最近スッキリしない」「体の中が重い」と感じたら、お気軽にご相談ください。
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