お知らせ & コラム NEWS / COLUMN
息切れと鍼灸 ― からだが教えてくれるサイン

階段を上っただけで息が上がる、少し動いただけで胸が苦しくなる…。
そんな「息切れ」は、単なる体力不足だけでなく、体の内側のバランスが乱れているサインかもしれません。
現代医学では、息切れの原因として心臓や肺の疾患、貧血などが考えられますが、検査をしても異常がないのに息苦しさが続くという方も多くいらっしゃいます。
そうしたケースでは、自律神経の乱れや血流の滞り、気(エネルギー)の不足などが関係していることが少なくありません。
東洋医学でみる息切れの原因
東洋医学では、人の体を「気・血・水」の3つの要素でとらえます。
このうち「気」は生命活動の原動力であり、呼吸もその働きのひとつです。
息切れを起こす背景には、主に以下のようなタイプがあります。
-
気虚(ききょ)タイプ
体のエネルギーが不足し、呼吸が浅くなる状態。疲れやすく、声にも元気がなく、ちょっと動くと息切れするのが特徴です。
胃腸の弱りやストレス、過労、睡眠不足などが原因で起こります。 -
痰湿(たんしつ)タイプ
体内の余分な水分が停滞し、胸のあたりが重く感じたり、息苦しさが出やすくなります。湿気の多い季節や冷たい飲み物の摂りすぎで悪化しやすいタイプです。 -
気滞(きたい)タイプ
ストレスなどで「気」がスムーズに流れなくなり、胸のあたりが張ったように苦しく感じるタイプ。ため息が多い人にもよく見られます。
このように、同じ「息切れ」でも原因となる体質や状態は人によって異なるため、東洋医学ではそれぞれのタイプに合わせたアプローチを行います。
鍼灸でできること
鍼灸治療では、乱れた気の流れを整え、呼吸が深くしやすい体づくりを目指します。
代表的に用いられるツボとしては、
-
中府(ちゅうふ):呼吸器系の働きを高め、胸の詰まりを取るツボ
-
太淵(たいえん):肺の気を補い、息切れや咳を改善するツボ
-
足三里(あしさんり):全身の気を補い、体力を底上げするツボ
-
膻中(だんちゅう):ストレスによる胸のつかえや緊張を緩めるツボ
これらのツボに鍼やお灸を行うことで、体の内側から呼吸の通りをよくし、気血の巡りを改善していきます。
また、鍼灸には副交感神経を優位にする効果もあり、リラックスしやすくなることで息苦しさの改善にもつながります。
息切れと自律神経の関係
ストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れ、呼吸が浅く早くなります。
この状態が続くと、胸の筋肉が緊張し、余計に息苦しく感じてしまう悪循環に。
鍼灸はこの自律神経の働きを整えることに優れており、呼吸筋の緊張を和らげることで、自然と深い呼吸ができるように導きます。
「なんとなく息苦しい」「胸が詰まるような感じがする」という方にもおすすめです。
日常生活でできるケア
・ぬるめのお風呂にゆっくり浸かってリラックスする
・深呼吸や腹式呼吸を意識する
・体を冷やさず、軽いストレッチで巡りをよくする
・冷たい飲み物や暴飲暴食を控える
こうした日々の積み重ねが、息切れの改善につながります。
最後に
息切れは、体が「少し休ませて」とサインを出している状態でもあります。
原因が分からずつらいときこそ、鍼灸で体のバランスを整え、呼吸のしやすい体へと導いていくことが大切です。
当院では、症状や体質を丁寧に見極めながら、一人ひとりに合わせた鍼灸を行っています。
「呼吸が浅い」「息が苦しい」と感じる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
ご予約はこちらから
\相談だけでも大丈夫ですのでお気軽に/
はじめての方も安心の返金保証制度をご用意しております。
たった一度のご来院でも、我々の専門知識と確かな技術で
お客様のお悩みの症状に対する概念を、きっと変えられると思ってます。
是非一度お気軽にご相談ください。
