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飛蚊症と鍼灸 〜目の前に浮かぶ影と東洋医学的アプローチ〜

飛蚊症とは?
「視界に黒い点や糸くずのような影が動いて見える」――
この症状を飛蚊症(ひぶんしょう)と呼びます。
まるで蚊が飛んでいるように見えることから、この名前がつきました。
実際に目の前に何かがあるわけではなく、目の中のガラス体というゼリー状の部分に濁りや影が生じることで起こります。
特に白い壁や青空を見た時に目立ちやすく、多くは加齢による変化が原因です。
飛蚊症の原因
飛蚊症には大きく分けて二つの種類があります。
1.生理的な飛蚊症
年齢によるガラス体の変化や濁りで生じるもの。病的な意味はなく、視力に大きな影響を及ぼさないことが多いです。
2.病的な飛蚊症
網膜剥離や硝子体出血など、目の重大な病気が背景にある場合。
急に飛蚊症が強くなったり光が走るように見える時は、眼科での早急な検査が必要です。
そのため、まずは眼科での診断が大前提となります。
安心な飛蚊症なのか、それとも治療が必要な疾患が隠れているのかをしっかり見極めることが大切です。
東洋医学からみた飛蚊症
東洋医学では、目は「肝」と深く関係していると考えられています。
肝は血(けつ)を蓄え、全身に巡らせる役割を持ちますが、この血が不足したり流れが滞ると目の不調が現れるとされます。
また、「腎」は生命力の源であり、目の奥の働きと関係が深い臓腑。腎の弱りは老化現象と重なり、飛蚊症の原因の一つと考えられます。
つまり東洋医学的にみると、飛蚊症は
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血の不足(肝血虚)
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血や気の巡りの滞り(瘀血・気滞)
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腎の弱り(腎虚)
といった体質的要因が絡んで生じていると解釈できます。
鍼灸でのアプローチ
鍼灸は、全身のバランスを整えることで目の症状を和らげていく治療です。
飛蚊症そのものを直接的に「消す」ことは難しい場合もありますが、進行を抑えたり、症状の感じ方を軽減するサポートが期待できます。
主な治療の方向性
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肝の働きを整える
肝経に属するツボ(太衝、行間など)を用いて血流を改善し、目への栄養を巡らせます。 -
血の巡りを良くする
合谷、三陰交、血海などを活用し、瘀血を流すことで目の濁りや影を和らげることを目指します。 -
腎を補う
腎兪、太渓、照海といったツボを使い、加齢による目の衰えをサポートします。
施術例
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頭部やこめかみ付近にあるツボ(攅竹、太陽など)に鍼をして目周囲の血流を促進。
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手足のツボで全身の気血の巡りを整え、根本的な体質改善を図る。
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温灸でお腹や腰を温め、腎を補い、目へのエネルギーを強める。
こうした施術は、目の疲れやかすみ、乾燥感などの付随する不調にも有効であることが多く、総合的なケアにつながります。
鍼灸の魅力
飛蚊症は「気になるけれど治療法が少ない」と感じる方が多い症状です。
眼科で「加齢によるものなので様子を見ましょう」と言われ、不安を抱えながら過ごしている方も少なくありません。
鍼灸はそうした不安に寄り添い、体全体を整えながら症状にアプローチできる点が大きな魅力です。
リラックス効果や自律神経の安定も得られるため、目だけでなく全身の健康維持に役立ちます。
生活習慣の工夫
鍼灸と合わせて、日常生活での工夫も大切です。
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スマホやパソコンの使いすぎを控える
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十分な睡眠をとる
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緑黄色野菜やブルーベリーなど、目に良い栄養を意識する
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ストレスを溜めず、リラックスする時間を持つ
これらはすべて「肝血を養い、腎を守る」生活習慣にもつながります。
まとめ
飛蚊症は多くの方が経験する症状ですが、背景には加齢や体質の影響があり、不安を感じる方も少なくありません。
眼科での診断を受けることはもちろん大切ですが、東洋医学的な視点から鍼灸で体全体を整えることも有効なアプローチです。
鍼灸は目だけでなく、全身の血流や自律神経を調整しながら自然治癒力を引き出していきます。
気になる症状に悩んでいる方は、安心できるケアの一つとして、鍼灸を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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