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冷え性と妊活:東洋医学の視点から

妊活を始めてみると、多くの方が「冷え」に関する話題に直面します。
「手足が冷たい」「お腹が冷える」「下半身が冷えて眠れない」――これらの冷えの感覚は、日常生活では些細なものと思われがちですが、東洋医学では妊娠力に大きく関わる重要なサインと捉えています。
冷え性とはなにか?
現代医学では、冷え性は病気として正式に認められているわけではありませんが、多くの女性がそのつらさを訴えています。
東洋医学では、「冷え」は気血水(きけつすい)のバランスが崩れ、体の内側に十分な「陽気(あたたかさ)」が巡っていない状態と見なします。
特に女性の身体は、周期的なホルモン変動や血液の消耗が多いため、冷えを引き起こしやすいとされています。
そしてこの冷えが、子宮や卵巣など妊娠に関わる器官の働きを低下させ、妊娠しづらい状態を生むと東洋医学では考えられているのです。
冷えが妊娠に与える影響
東洋医学では「子宮は温かい環境でこそ生命を宿す」と言われます。つまり、体の深部――特に下腹部が冷えている状態では、受精卵が着床しにくくなったり、排卵がうまくいかなかったりする可能性があるのです。
例えば、「お腹を触ると冷たい」「生理が遅れがち」「経血が暗い色で、塊が多い」「腰がだるく、生理痛が強い」といった症状がある方は、東洋医学的には「寒凝(かんぎょう)」や「腎陽虚(じんようきょ)」といった体質の可能性が考えられます。これらは妊娠しにくい体質とされ、改善が妊活成功の鍵となります。
東洋医学での冷え性改善アプローチ
東洋医学では、冷え性を以下のような観点からアプローチします:
1. 気血を巡らせる
「気(エネルギー)」と「血(血液)」が全身にしっかり巡っていれば、自然と温かさが保たれます。逆に、ストレスや過労で気が滞ると、血流も悪くなり、手足が冷えたりします。こうした場合、ツボ刺激や鍼灸で気血の巡りを整えます。
2. 腎(じん)の働きを補う
東洋医学で「腎」は生殖や成長を司る重要な臓腑です。腎が弱ると、身体を温める力も弱まり、妊娠力が落ちるとされています。鍼灸では「腎を補う」経絡やツボ(例:腎兪、太渓、命門)を刺激して、根本から体質改善を図ります。
3. 冷えのタイプに合わせた施術
冷えにも様々なタイプがあります。
例えば、「上半身は熱いが下半身だけ冷える」「全身が冷える」「手足の先だけが冷たい」など、それぞれ原因が異なるため、東洋医学では個別の体質に合わせたオーダーメイドの施術を行います。
鍼灸が妊活に与える効果
鍼灸は、冷え性改善とともに自律神経やホルモンバランスの調整も得意としています。
冷え性によって生じた血流不足、子宮環境の悪化、排卵障害などをやさしく整えていくことが可能です。
また、鍼灸にはリラックス効果もあるため、妊活中に感じる不安やストレスを和らげ、心身ともに妊娠しやすい状態へ導く助けにもなります。
日常生活でできる冷え対策
妊活をしている方におすすめのセルフケアもご紹介します。
・ 腹巻きやレッグウォーマーを活用する
・ 白湯を飲む習慣をつける
・ 冷たい飲み物や食べ物は控える
・ 適度な運動(ウォーキングやストレッチ)を行う
・ 夜更かしを避け、十分な睡眠をとる
そして、冷えが根深い場合には、自己ケアだけでの改善は難しいこともあります。そんなときこそ、東洋医学の力を借りるのがよいでしょう。
まとめ
冷え性は単なる体質の問題ではなく、妊娠力に大きな影響を及ぼすサインです。
東洋医学では、冷えの背景にある「気血水」「五臓六腑」のバランスを整えることで、根本から体質改善を目指します。
「なかなか妊娠しない」「体がいつも冷えてつらい」――そんなお悩みを抱えている方は、一度鍼灸や東洋医学の門をたたいてみてはいかがでしょうか。
心と体を温めることで、妊娠に向けた第一歩を踏み出せるかもしれません。
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