痙性斜頸とは?首が勝手に動いてしまう理由と鍼灸アプローチ

 

 

 

「痙性斜頸(けいせいしゃけい)」という言葉をご存じでしょうか。

自分の意志とは関係なく首が勝手に回ったり傾いたりしてしまう、非常につらい神経性の運動障害です。

生活のしづらさだけでなく、周囲の人に気づかれやすいため、精神的な負担も大きい疾患のひとつといえます。

ここでは痙性斜頸の原因・症状・一般的な治療法、そして鍼灸によるアプローチについて、専門的すぎず分かりやすく解説します。

 

 

 

 


 

 

 

1.痙性斜頸とはどんな病気?

痙性斜頸は、首を動かす筋肉が不随意に収縮し続けることで、

首が勝手に回る/傾く/後ろに反る/前に倒れる といった症状が現れる病気です。

 

医学的には「頸部ジストニア」と呼ばれ、筋肉の問題というより、
脳(大脳基底核)—脊髄に関わる神経調整の誤作動 によって起こるとされています。

 

多くの方がこんな症状を訴えます:

 

  • 首が勝手に右や左へ回る

  • 片側の肩が引き上がる

  • 無意識に首が倒れてしまう

  • 固まったように動かしづらい

  • 首まわりの痛み・張り感がつねにある

  • 緊張すると症状が強くなる

 

痛みだけでなく、姿勢が不自然になることによるストレスや人前での不安が大きく、生活の質を大きく下げてしまう疾患です。

 

 

 

2.なぜ首が勝手に動いてしまうのか

痙性斜頸の原因はまだ明確には解明されていませんが、代表的な説は次の3つです。

 

(1)大脳基底核の機能異常

運動の指令を調整する脳の領域がうまく働かず、筋肉に不要な信号が送られることで、不随意な収縮が起こると考えられています。

 

(2)ストレス・自律神経の影響

緊張時に症状が悪化するケースが多く、

交感神経の過剰な興奮が筋緊張を増幅している と考えられます。

 

(3)筋肉のアンバランス

長期的な姿勢不良やストレスによる筋緊張が、神経の誤作動を誘発・悪化させる可能性も指摘されています。

完全に一つの原因ではなく、

神経系・筋肉・精神的ストレスが複合的に影響し合う疾患 と言えます。

 

 

 

 

 

 

3.医療機関での一般的な治療法

病院で行われる主な治療は次の通りです。

 

(1)ボツリヌス療法

過剰に緊張している筋肉を一時的にゆるめる治療。

効果は数カ月持続しますが、症状が強い場合は効果が十分でないこともあります。

 

(2)投薬治療

筋緊張を和らげる薬や抗不安薬などが併用されます。

 

(3)リハビリテーション

首周囲の筋バランスを整える運動療法が行われます。

 

医療としてのアプローチは不可欠ですが、

「痛みやこわばりだけでも軽くしたい」「日常生活を少しでも楽にしたい」

という方が、補完的なケアとして鍼灸を取り入れるケースが増えています。

 

 

 

4.鍼灸ではどのようにアプローチするのか

痙性斜頸は神経の誤作動が中心にある病気ですが、

多くの患者さんは 首肩の過緊張・血流低下・自律神経の乱れ を強く伴っています。

鍼灸はここに作用できる点が非常に大きなメリットです。

 

(1)首・肩の筋緊張を緩める

痙性斜頸では、特定の筋肉が慢性的に硬くなり、痛みが強まります。

鍼によって深部の筋までアプローチすることで、

硬さを和らげ、筋肉のバランスを整える 効果が期待できます。

 

(2)自律神経の安定

痙性斜頸の症状は緊張やストレスで悪化しやすいため、

副交感神経を高めるツボ(例:百会・風池・天柱・合谷など)を使い、

交感神経の過緊張を抑える ことで、症状が軽くなるケースがあります。

 

(3)血流循環の改善

筋肉のこわばりが続くと、頭部への血流も低下し、痛みや不快感が増します。

鍼灸は首〜肩〜背中の血流を改善し、

筋肉の疲労物質の排出・回復を促進 します。

 

(4)痛みの軽減

鍼による鎮痛作用により、

「痛みが軽くなる」「引きつる感覚が減る」と感じる方が多いのも特徴です。

 

 

 

 

 

 

5.どれくらいで改善を感じられる?

痙性斜頸は慢性的な疾患であるため、1回で劇的に変わる疾患ではありません。

しかし、

  • 痛みの軽減

  • 首まわりの張り感の緩和

  • 緊張による悪化の軽減

  • 姿勢の戻しやすさ

 

などは、早い方で数回の施術で実感されることがあります。

特に、ボツリヌス治療と鍼灸を併用することで生活の質が向上したという報告も多くみられます。

 

 

 

6.まとめ:つらい首の動きを「仕方ない」と諦めないで

 

痙性斜頸は、本人の意思とは無関係に首が動いてしまう非常につらい病気です。

しかし、神経系の治療と並行して、

筋肉・血流・自律神経を整える鍼灸を取り入れることで、痛みやこわばり、生活のしづらさの軽減が期待できます。

 

「原因が分からないから不安」「症状に振り回されてつらい」

そう感じている方こそ、身体全体を整える東洋医学の視点が役立つことがあります。

つらさを抱え込まず、改善への一歩を踏み出してみてください。

 

 

 

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