手足がピリピリする ― 不思議な違和感と鍼灸視点

 

 

 

「電車に乗っていると、手足がピリピリする」「じっとしているとしびれに近い感覚が出る」

――こうした訴えをする方がいます。

外見には異常が見られず、検査でもはっきりとした原因が見つからないことも多いため、本人だけがその違和感に悩まされるケースです。

一見珍しい症状ですが、東洋医学や鍼灸の観点から見ると、体の巡りや自律神経の働きに関係するサインとして理解できます。

 

 

 


 

 

 

症状の特徴

 

  • 電車やバスなど「狭い空間でじっとしている時」に出やすい

  • 手足にピリピリ・しびれのような違和感

  • 動き出すと症状が軽くなることが多い

  • 緊張や不安を感じやすい人に出やすい傾向

 

外から見えない感覚的な症状であるため、「気のせいでは?」と片付けられがちですが、体の内部では確かに変化が起きています。

 

 

 

西洋医学的に考えられる要因

 

  • 血流の停滞
    → 長時間同じ姿勢でいると血行が悪くなり、末梢の神経が反応する。

 

  • 自律神経の緊張
    → 混雑した空間や移動中の緊張感が交感神経を高め、末梢神経の感覚が鋭敏になる。

 

  • ストレスや疲労の影響
    → 精神的な緊張が身体感覚を強めることで、ピリピリ感が増す。

 

 

 

 

 

 

 

東洋医学的な見方

東洋医学では、手足のピリピリやしびれは 「気血の巡り」が滞っているサイン として捉えます。

 

  • 気滞(きたい):気の流れが滞り、神経過敏や違和感として現れる

  • 血瘀(けつお):血の巡りが悪く、末端に十分に行き届かない

  • 心・肝の乱れ:ストレスや緊張によって気血の調整が崩れる

 

つまり、「狭い空間でじっとしている」という状況が、巡りを妨げ、症状を表面化させるのです。

 

 

 

鍼灸でのアプローチ

鍼灸では、症状そのものを抑えるのではなく、全身の巡りを改善し、自律神経の安定を図ることを目的とします。

 

  • よく使うツボ

    • 合谷(ごうこく)…手の巡りと神経の安定

    • 内関(ないかん)…自律神経を整える

    • 足三里(あしさんり)…全身の血流と気を補う

    • 太衝(たいしょう)…ストレスや緊張の緩和

 

  • 期待できる効果

    • 手足のピリピリ感・しびれの軽減

    • 血流改善とリラックス作用

    • 「乗り物に乗ると不快感が出る」という不安感の解消

 

 

 

 

 

 

日常でできるセルフケア

 

  1. 足首や手指をこまめに動かす

    • 乗車中も小さく動かすだけで血流改善につながる。

  2. 深呼吸を意識する

    • 自律神経を整え、過敏な感覚を落ち着ける。

  3. カフェインや刺激物を控える

    • 神経の過敏さを助長しやすいため。

  4. 十分な睡眠と生活リズム

    • 自律神経の安定に直結。

 

 

 

まとめ

 

電車やバスに乗った時に起こる手足のピリピリ感は、血流や自律神経の乱れ、気血の巡りの滞りから生じる「体からのサイン」です。検査で異常がなくても「気のせい」ではなく、確かに体のバランスの崩れが関わっています。

鍼灸は、症状の軽減とともに、巡りを整えて不安やストレスによる悪循環を断ち切るサポートができます。

小さな違和感でも放置せず、体全体を整えるケアを取り入れることが、快適な日常につながります。

 

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